盗まれた!遺品整理でネコババされやすい遺品と保管場所・対策法
遺品整理の現場では、残念ながら親族や知人、悪徳業者による「ネコババ(盗難)」が発生するケースがあります。現金や貴金属、ブランド品など金銭的価値の高い品だけでなく、思い出の品が持ち去られる被害も少なくありません。特に依頼者が立ち会わない状況では発覚しにくく、精神的にも大きな負担となります。
当記事では、遺品整理でネコババされやすい品や場所、被害を防ぐための具体的な対策法、万一盗難が起きた際の対応方法、信頼できる業者を見極めるポイントなどを解説します。
【この記事はこんな方におすすめです】
- 遺品整理を控えており、金品の紛失やトラブルを防ぎたい方
- 過去に遺品整理で不信感を抱いた経験があり、安全に進める方法を知りたい方
- すでに被害を受け、警察・弁護士・消費者センターなどへの対応方法を調べている方
遺品整理でネコババされることがある?

遺品整理では、残念ながら金銭や貴金属、骨董品などをネコババされるケースが報告されています。親族や知人が手伝いに来た場合、思い出の品や「少しくらいなら」との気持ちから持ち帰ってしまうことがあります。
また、悪徳な遺品整理業者による盗難も問題で、貴重品を「不用品」と偽って持ち去る例もあります。依頼者が現場を離れていると発覚しにくく、金銭的・精神的被害が大きくなることもあります。信頼できる人や業者を選ぶことが重要です。
遺品整理でネコババされやすい遺品
遺品整理では、金銭的価値の高い品や転売しやすい物が特に狙われやすい傾向があります。以下はネコババ被害が起こりやすい代表的な遺品です。
| 現金 | 封筒や引き出し、衣類のポケットなどに入ったまま残っているケースが多く、最も被害が多いです。 |
|---|---|
| 有価証券 | 株券や商品券、金券類などは現金化が容易なため、持ち去られやすいです。 |
| 指輪や時計などの貴金属 | サイズが小さく高価なため、見つかりにくく盗難されやすいです。 |
| バッグや財布などのブランド品 | 中古市場で高値がつくことが多く、転売目的で狙われやすいです。 |
| パソコンやスマホなどの電子機器 | 個人情報やデータが狙われることもあり、金銭的・情報的被害の両面があります。 |
| カメラや切手などのコレクション | コレクター市場で高値がつくことが多く、価値を知らずに持ち去られることもあります。 |
遺品整理でネコババされやすい保管場所
遺品整理では、貴重品が意外な場所から見つかることが多く、油断するとネコババの被害につながることがあります。特に以下のような場所は注意が必要です。
| タンスやクローゼット | 衣類のポケットや引き出しの奥に現金や貴金属がしまわれていることが多く、整理中に見つけた人がそのまま持ち去るケースがあります。 |
|---|---|
| 本棚 | 本の間や箱に現金や通帳を隠していることがあります。外見からは気づきにくく、意図的に隠していた貴重品が見落とされがちです。 |
| 倉庫 | 普段使わない物をまとめて保管しているため、貴金属や骨董品、コレクションなどが埋もれていることがあります。 |
| 仏壇 | 金封や貴金属、遺族への贈答品などを入れておくことがあり、信頼していない人に任せるとトラブルの原因になりやすいです。 |
遺品整理でネコババされないための対策法

遺品をネコババされないためには、あらかじめ何がどこにあるかを把握しておくことが大切です。貴重品を先に確認し、業者に依頼する際は必ず立ち会うことで、不正の発生を防ぎやすくなります。以下で具体的な対策方法を紹介します。
大切なものは相続人だけで先に整理する
貴重品や高価な遺品を相続人だけで先に探しておくことは、ネコババ被害を防ぐ上で非常に効果的です。すべてを確認するのは難しくても、現金・貴金属・ブランド品など重要なものに絞れば、短時間でも整理が可能です。
収納場所が分かっている場合は、相続人が立ち会って事前に整理しておきましょう。保管場所に心当たりがない場合でも、タンスや引き出し、棚の奥などを重点的に確認すると見つかることがあります。業者に依頼する前に貴重品を確保しておくことが、最も確実な防止策です。
遺品をピックアップする
仕分けが間に合わない場合は、貴重品や大切な遺品をリストアップしておきましょう。リストを作成しておけば整理作業中にどの品物がどこにあるのかを確認でき、ネコババの防止につながります。リストには、品名・保管場所・重要度・整理後の扱いなどを具体的に記載しておくと、後の確認がスムーズです。
また、紙に書き出したリストを業者に渡し、「見つかったら保管しておいてほしい」と伝えることで、不正を抑止する効果もあります。このリストは親族間での形見分けや相続の際にも役立ち、遺品整理後のトラブルを防ぐ手段にもなります。
写真を撮る
遺品整理の前に、部屋の様子や貴重品の配置を写真に撮って記録しておくことは、ネコババ防止に有効な手段です。作業前の状態を画像として残しておくことで、整理後に品物がなくなった場合の証拠になります。特にタンスや引き出しの中など、貴重品がありそうな場所も撮影しておくと安心です。
撮影データは盗難防止だけでなく、作業中に遺品や壁・床を傷つけられた際の証拠としても活用できます。整理業者に作業を任せる前に、部屋全体と収納内部を複数の角度から撮影しておくことが、トラブルを未然に防ぐ効果的な方法です。
現場に同伴する
遺品整理を業者に依頼する際は、できるだけ現場に立ち会いましょう。立ち会うことで作業の進行状況やスタッフの動きを直接確認でき、ネコババの防止につながります。また、作業中に思い出の品が見つかった場合でも、その場で残すか処分するかの判断ができるため、希望に沿った整理を進められます。
遠方に住んでいて立ち会いが難しい場合は、信頼できる親族や友人に同伴してもらうか、作業の様子を写真や動画で報告してもらうよう依頼しましょう。最近ではリモート立ち会いに対応した業者もあるため、状況に応じて活用することをおすすめします。
遺品整理でネコババされたときの対処法
遺品整理でネコババ被害が発生した場合は、感情的にならず冷静に対応することが大切です。以下の手順で、被害の拡大を防ぎ、法的に正しく対処しましょう。
■警察に通報する
まずは最寄りの警察署に被害届を提出しましょう。現金や貴金属などがなくなっている場合、窃盗罪に該当する可能性があります。発見が遅れても、状況を正確に伝えることで捜査の手がかりになります。
■証拠を集める
現場の写真、作業中の動画、リストアップした遺品の記録などがあれば保存しましょう。業者や関係者とのメール・LINEのやり取りも重要な証拠になります。防犯カメラや領収書なども確認しておくと有効です。
■弁護士に相談する
金額が大きい場合やトラブルが複雑な場合は、弁護士に相談しましょう。刑事・民事の両面から対応策を検討してもらえます。特に業者が関与している場合は、損害賠償請求を行うことも可能です。
■各機関や会社に連絡する
通帳、クレジットカード、キャッシュカードなどが盗まれた場合は、すぐに発行元の金融機関やカード会社に連絡し、利用停止の手続きを行いましょう。不正利用の被害を最小限に抑えられます。
■消費者センターに相談する
悪徳業者によるネコババや高額請求などのトラブルは、最寄りの消費生活センターに相談しましょう。業者への対応方法や解決に向けたアドバイスを受けられます。
遺品整理でネコババしない業者選びのポイント

遺品整理業者に依頼する際は、金銭的・感情的なトラブルを避けるためにも、信頼できる業者を慎重に選ぶことが大切です。料金や対応内容の透明性、利用者からの評価をしっかり確認することで、ネコババなどのリスクを大きく減らせます。業者選びの際は、次のポイントを押さえて判断しましょう。
- 複数社から具体的見積もりを取り、内訳・追加料金・作業範囲を確認する。
- 相場比較と口コミを必ずチェックする。
- 無料回収は不当請求や不法投棄のリスクがあるため注意する。
- 古物商、一般廃棄物収集運搬、賠償責任保険など許可・保険を確認する。
- 契約書で貴重品の取扱い、写真・動画記録、立ち会い可否を明記してもらう。
まとめ
遺品整理では、親族や悪徳業者によるネコババ被害が発生することがあります。現金や貴金属、ブランド品、電子機器などが狙われやすく、タンスや倉庫、仏壇などの保管場所にも注意が必要です。防止策として、相続人が先に貴重品を整理し、リスト化や写真撮影、立ち会いを行うことが効果的です。
万が一被害に遭った場合は、警察や弁護士、金融機関、消費者センターへ速やかに相談しましょう。信頼できる業者を選ぶこともトラブル防止のポイントです。
福家の作業事例
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