神棚の処分方法と費用相場|流れや注意点・神具の処分方法も解説
神棚は家族の安全や繁栄を祈る大切な存在ですが、引越しやリフォーム、遺品整理などの際には処分を検討する必要が出てきます。そのときに気になるのが「どの方法で処分すべきか」「費用はいくらかかるのか」という点です。神棚の処分の費用は方法によって異なり、また処分するときには注意すべきこともあります。
当記事では、神棚の処分方法とかかる費用、また処分の流れや注意点などを解説します。
【この記事はこんな方におすすめです】
- 引越しや遺品整理で神棚を処分する必要がある方
- 神棚の処分にあたって、お札や神具の処分方法も知りたい方
神棚の処分方法と費用相場
神棚は家族の安全や繁栄を祈る重要な存在ですが、引越しやリフォーム、遺品整理などで処分が必要になることもあります。その際には、神社へのお焚き上げや供養、専門業者への依頼などいくつかの方法があります。ここでは神棚を適切に処分する方法と費用相場を紹介します。
神社やお寺で処分する
棚の処分は、神社やお寺に依頼する方法が一般的です。神社では「御霊抜き」や「お焚き上げ」を行い、神様を丁重にお送りしてから処分します。費用は玉串料として5,000~1万円程度が相場で、出張を依頼する場合は2万〜3万円ほどかかります。どんど焼きでお焚き上げを行う場合は3,000円前後で対応してもらえることもあります。
寺院でも同様に供養を依頼でき、読経とともにお焚き上げをして処分するケースがあります。料金は5,000~数万円と幅広く、宗派や寺院によって異なります。いずれの場合も、必ず事前に社務所や寺務所へ連絡し、費用や対応可能な神具の範囲を確認してから依頼すると安心です。
不用品回収業者に依頼する
不用品回収業者に依頼することで、神棚も他の家具や家財と同様に処分できます。費用相場は業者によって大きく異なり、神棚のみなら3,000円程度から、魂抜きも含めて依頼する場合は1万~3万円程度が目安です。ただし、業者によってはお焚き上げを行わないケースも多いため、購入時に魂入れをした神棚は、必ず事前に神社で「魂抜き」を済ませておく必要があります。
近年は遺品整理や生前整理に対応する業者もあり、遺品整理士が在籍している場合はより丁寧に扱ってもらえるため安心です。依頼前には複数社を比較し、処分方法や費用、神棚の取り扱いについてしっかり確認しましょう。
仏壇仏具の販売店に引き取り依頼をする
神棚や仏壇仏具を取り扱う販売店では、古い神棚の引き取りを行っている場合があります。費用相場は5,000~3万円程度で、神棚のサイズや販売店によって異なります。新しい神棚を購入する際に古いものを引き取ってもらえるケースも多く、買い替えと処分を同時に済ませられるのがメリットです。
専門店であれば、お焚き上げなど必要な手続きも引き取り後に対応してくれるため安心です。ただし、すべての店舗が対応しているわけではないため、購入時には必ず確認が必要です。最近ではネット通販でも、宅配便での引き取りサービスを行う販売店もあり、配送料はかかるものの手軽に処分できる方法として利用されています。
遺品整理業者に依頼する
遺品整理業者に依頼すれば、自宅まで訪問して神棚を引き取ってくれるため便利です。神棚の取り外しや運搬も任せられるので、高齢の方や遠方に住んでいる方でも安心して利用できます。料金は出張費・引取費で5,000〜1万円が目安で、業者によっては提携する寺院で供養を行ってから処分するケースもあります。ただし、必ずしもお焚き上げに対応しているわけではないため、購入時に魂入れをしている神棚は、事前に神社で「魂抜き」を済ませておくことが必要です。
また、遺品や不用品をまとめて整理できるのも利点ですが、業者選びを誤ると他の不用品と同じ扱いをされてしまうこともあるため、複数社を比較して信頼できる業者を選びましょう。
自治体のゴミとして処分する
神棚は木製が多いため、魂抜きを済ませた上であれば自治体のごみとして処分できます。小型であれば可燃ごみ、大型の場合は粗大ごみとして扱われるのが一般的です。費用相場は無料〜1,000円程度で、可燃ごみならゴミ袋代のみ、粗大ごみなら400〜2,000円ほどの手数料がかかります。
処分の流れは自治体によって異なり、粗大ごみの場合は事前予約や回収券の購入が必要なケースも多いため注意しましょう。ただし、魂入れをした神棚はそのまま廃棄できないため、必ず事前に神社で魂抜きを依頼してから処分してください。自治体処分は最も安価な方法ですが、礼を尽くしたい場合には神社や専門業者への依頼も検討すると安心です。
神棚を処分するときの流れ

神棚を処分する際は、感謝の気持ちを込めて丁寧に進めることが大切です。ここでは、具体的な流れを5つのステップに分けて紹介します。
| 1.神棚の掃除 | 処分前にほこりを払い清め、役目を終える神様へ感謝を示します。 |
|---|---|
| 2.神棚を棚板から下ろす | 台に乗って慎重に外します。落下やケガ防止のため両手で支えます。 お札や神具も一緒に取り外します。 |
| 3.神棚を処分する | 神社、不用品回収、販売店、自治体など方法を選びます。 魂入れしてある場合は事前に「魂抜き」を行います。 |
| 4.新しい神棚を設置する ※必要な場合 |
家の広さやインテリアに合わせて選びます。 近年はコンパクトなデザインも増えています。 |
| 5.お札・神具を納める | 中央や上段にお札を設置します。 神具やお供えも整えて感謝を続けます。 |
神棚は高い場所に設置されていることが多いため、取り外しの際にはケガに注意しましょう。特にお札や神具は神聖なものとされるため、清潔に扱うことが重要です。処分方法は複数ありますので、ご自身の事情や希望に合った方法を選ぶとよいでしょう。また、新しい神棚を迎える場合は、家庭の環境に合った大きさやデザインを選び、日々の感謝を込めてお供えやお参りを続けることが大切です。
神棚を処分するときの注意点
神棚を処分する際には、まずその神棚に「魂が入っているかどうか」を確認することが大切です。新しい神棚を設置するときに神職に「魂入れ」を依頼していた場合、その神棚には神様の魂が宿っているため、処分前に必ず「魂抜き」を行う必要があります。魂抜きは依頼した神社での実施が望ましいですが、難しい場合は他の神社でも対応可能です。
一方、魂が入っていない神棚は、神社でのお焚き上げやどんど焼きに持ち込むほか、自治体のルールに従って家庭ゴミとして処分できます。
神棚に置く神具の処分方法

神棚と一緒に祀ってきた神具も、それぞれに応じた方法で丁寧に処分することが大切です。以下に代表的な神具の処分方法を紹介します。
■お札・お守り
神様が宿るものとされるため、神社の納札所やどんど焼きでお焚き上げをしてもらいます。費用は数百円程度で、賽銭箱に納める形が一般的です。
■神鏡・陶器類・金属類
神鏡は神聖な意味を持つため、神社に依頼して処分するのがおすすめです。器や陶器は神様が宿るものではないため、不燃ごみとして処分できますが、神社での引き取りや清めてからの処分も可能です。
■米・塩・酒・榊
米や酒は感謝を込めて家庭でいただくか、神社に奉納するのが望ましいです。塩は清めに使えるため、容器ごと神社に依頼してもよいでしょう。榊は自然に還す方法が適しており、庭や土に埋める、または清めてから可燃ごみとして処分します。
まとめ
神棚の処分には複数の方法があり、費用相場や流れを理解しておくことが大切です。神社や寺院に依頼する場合は御霊抜きやお焚き上げを行い、費用は5,000円〜数万円程度が目安です。不用品回収業者や遺品整理業者でも対応可能ですが、魂入れされた神棚は事前に神社で魂抜きを行う必要があります。
また、販売店では買い替えと同時に引き取りを依頼できる場合もあります。自治体処分は安価ですが、粗大ごみ扱いとなることもあるため事前確認が必要です。いずれの方法でも、神棚に宿る神様への感謝を込めて丁寧に対応することが大切です。
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