ライフスタイルの変化などによって、婚礼タンスの処分を検討される方は少なくありません。しかし、婚礼タンスはどのように処分できるのか、また処分にどれくらいの費用がかかるのか分からない方も多いでしょう。

当記事では、婚礼タンスの処分方法ごとにかかる費用相場とメリット・デメリットを解説し、婚礼タンスを安全かつ効率的に手放すための注意点を解説します。

婚礼タンスの処分にかかる費用相場

婚礼タンスは、長年使い続けて劣化が進んだときや、クローゼット生活などライフスタイルの変化によって使わなくなったとき、また遺品整理や生前整理のタイミングで処分されることが多い家具です。以下では、具体的な処分方法とそれぞれにかかる費用相場について解説します。

自治体に粗大ゴミとして回収してもらう場合

婚礼タンスを処分する方法の1つが、自治体の粗大ゴミ回収サービスを利用する方法です。まず、地域の粗大ゴミ受付センターに電話やインターネットで申し込みを行い、指定の「有料ゴミ処理券」をコンビニなどで購入します。処理券をタンスに貼り、回収日に玄関先やマンションの指定場所に出す流れです。費用は自治体によって異なりますが、一般的には1,000〜2,000円程度となります。

公的機関による処分なので安心感があり、業者選びの手間もかかりません。ただし、回収日まで待つ必要があることや、自力で回収場所まで家具を運ばなければならない点がデメリットです。特に大型の婚礼タンスは重量があり、搬出が難しい場合もあるため、家族や業者に手伝ってもらう必要が出てくるでしょう。

粗大ゴミの搬入施設に持っていく場合

婚礼タンスを処分するもう1つの方法は、自治体の粗大ゴミ搬入施設に直接持ち込む方法です。多くの自治体では事前予約が必要で、料金体系は自治体ごとに異なります。10kgごとの重量単位で料金が決まっている場合や、収集サービスの半額程度に設定されているケースが一般的です。

施設に直接持ち込む方法のメリットは、大掃除や引っ越しなどで婚礼タンス以外にも不要品がある場合、まとめて処理できる点です。また、自分で搬入するため、回収日を待たずに都合のよいタイミングで処分できる利便性もあります。搬入施設への持ち込みを検討する際は、事前に自治体のルールを確認し、運搬手段を確保しておきましょう。

不用品回収業者に依頼する場合

婚礼タンスを処分する際、民間の不用品回収業者に依頼する方法もあります。業者はインターネットや情報誌から探して予約でき、即日対応や細かな日時指定が可能な点が大きなメリットです。自治体回収では難しい一軒家の2階など搬出が困難な場所でも、スタッフが運搬から処分まで一括して行ってくれるため、労力を大幅に減らせます。

費用相場は業者や地域によって差がありますが、婚礼タンス1点で5,000〜15,000円程度が一般的です。サイズや重量、搬出条件によっては追加費用がかかり、平均すると10,000〜20,000円程度になる場合もあります。公的サービスに比べると割高ですが、その分迅速で柔軟な対応が受けられるのが特徴です。

また、多くの業者は無料見積もりに対応しているため、複数社に依頼して価格やサービス内容を比較検討すれば、納得のいく業者を選べます。

フリマサイトやリサイクルショップを利用する場合

婚礼タンスや婚礼家具をまだ十分使える状態であれば、リサイクルショップやフリマサイトで売却もよいでしょう。婚礼家具は桐材などの高品質な素材で作られていることも多く、良好な状態なら一定の価値がつく可能性があります。ただし、サイズが大きく需要が少ないため、買取価格は購入時の1割程度が目安で、人気ブランド以外は買取不可となるケースも珍しくありません。

リサイクルショップに持ち込むのが難しい場合は、出張買取を依頼できるか確認すると手間が省けます。また、フリマアプリやネットオークションを利用すれば、引き取り手が見つかる可能性もあり、売却益を得ながら処分できます。値がつかなくても無料で回収してもらえる場合があるため、処分費用をかけずに済むのもメリットです。

家具量販店に買い取ってもらう場合

新しい家具を購入する予定がある場合、家具メーカーや量販店の下取りサービスを利用するのも有効です。多くのメーカーでは、購入する家具と同等品の引き取りを条件にサービスを提供しており、費用相場は無料〜5,000円程度です。新しい家具の搬入と同時に古い婚礼タンスを処分できるため、入れ替え作業がスムーズに進むのが大きなメリットです。

また、自分で解体や搬出をする必要がないため、労力や時間を節約できます。同等品の購入が条件となるケースが多く、新しい家具を買わない場合は利用できません。事前に購入する家具の種類や数量が下取り対象になるかを確認しておくと安心です。

引越し業者に回収してもらう場合

引っ越し業者の中には、婚礼家具の回収や処分に対応しているところもあります。大きくて重量のある婚礼家具は搬出が難しいため、運搬のプロである引っ越し業者に依頼するのは安心できる方法です。回収を依頼する際は、家具の種類や大きさ、数量を事前に伝えて見積もりを取るとスムーズです。

料金の相場は1点につき5,000円〜15,000円程度で、運搬距離や設置場所によって追加費用が発生する場合もあります。特に2階以上からの搬出や解体が必要なケースでは、数千円単位の追加費用がかかることがあります。

引っ越し作業と同時に不要家具を回収してもらえるのが大きなメリットで、処分の手間を大幅に減らすことができます。家具の買い替えや引っ越しのタイミングで依頼すれば、効率的に婚礼家具を処分できるでしょう。

婚礼タンスを処分するときの注意点

婚礼タンスは状態が良くても現代の住まいに合わず、高く売却できる可能性は低い点を理解しておきましょう。リサイクルショップでの買取相場は購入時の1割程度が目安であり、需要が限られるため買い取り自体が断られることもあります。例外的に高級ブランド品やアンティーク価値のある家具は高値で取引される可能性がありますが、専門家への相談が必要です。

また、自力で処分する場合は大型で重量があるため運搬に十分な注意が必要です。家具や住宅に傷をつけるリスク、腰や手足を痛めるリスクも伴います。複数人で作業するか、専門業者に依頼して安全に進めることがおすすめです。費用はかかりますが、安全性や労力削減を考えれば有効な選択肢と言えるでしょう。

まとめ

婚礼タンスは、劣化やライフスタイルの変化、遺品整理や生前整理の際に処分されることが多い家具です。処分方法ごとかかる費用の目安は、自治体回収は1,000〜2,000円、搬入施設持ち込みは収集の半額程度、不用品回収業者は5,000〜20,000円、リサイクルやフリマは購入時の1割程度、家具店の下取りは無料〜5,000円、引越し業者は5,000〜15,000円です。

一般的に婚礼タンスの売却はできても高く売れない傾向にあり、運搬には安全面で十分な注意が必要になるため状況に合わせて、自分に合った処分方法をとりましょう。